【テラスタルクライマックス 最終レート1705/最終順位269位】鳥 の 詩
【結果】
最終レート:1705/最終順位:269位
戦績:30-15
×○○×○/○×○○○/○×××○/○○×○○/×○○○×/○○○○○/○×○○×/×○×○×/○○○○×
TN:いのりぽけ♪

同速対決、テラス拓に巻き込まれない構築を目指しました。結果こそ奮わなかったものの、コンセプト通りに組めたこと自体は満足しています。
【考察の流れ】
絶対選出であるコライドン・ミライドンが、共に互いの弱点を突いてワンパンし合う関係のポケモンです。安定して伝説を動かすには耐性テラスが必要になりますが、耐性テラスを切った上でアイテム補正×特性補正の乗った等倍打点が受かり切らず、行動保証にはなり得ません。ブエナカミ/ブエナツツミの凍える風などを考慮するとスカーフや襷を持たせても解決とは言い難く、安定して伝説枠を動かすには天候阻害/フィールド阻害/デバフ等の工夫が必要になります。
→伝説枠の耐性テラス+一般枠による火力阻害を決定
ここで一旦伝説枠のテラスタイプについて考えます。強固な行動保障が欲しいことから、ミラコラの主要な攻撃技(電・竜・妖・炎・闘)から弱点を突かれるタイプは選べません。攻撃面も考慮すると、ミラコラのテラス前後に攻撃の一貫する超・霊・地が有力候補であり、これらのテラスを切りながら強い行動を模索します。
ミラコラの技一覧を眺めていたところ、コライドンの地均しが目に付きました。地テラス地均しが耐性テラス/型判定/S操作を同時に行え、初手の行動として悪くなさそうです。相手のミラコラの下からコライを動かすことから、集中を耐え切る耐久が必要になるため、チョッキを持たせることまで確定させて型選定を決定しました。
【個体解説】
・コライドン
前述の通り地テラス×地均し×突撃チョッキでの採用です。コライミラーでは相手のコライをフルパワーで動かさないために天候を阻害すること、ミライ対面では相手が天候を阻害してくることを考えると、炎技は不要であると考えています。
地面打点の偉い点は、単にミラコラへ一貫するだけでなく、環境が進んでも評価が落ちにくい点が挙げられます。ミライの圧力から環境が進んでも飛行テラスが主流になることは考えにくく、一過性の強さではなく永続的な強さがあることが評価点であると感じています。
等倍一貫打点のテラバースト、メイン打点となる格闘技までは迷いなく採用を決定し、残る一枠は特殊2枚の選出に対して見えないところから勝ちを拾えるバークアウトを採用しました。バークアウトの枠はサブウェポンの採用も視野ではありますが、どのサブウェポンを採用しても個別具体的な仮想敵が広がるだけであることから、環境を読んで特定のポケモンにメタを貼るよりも曖昧に役割を広げられる技を優先して採用しています。
選出対象:コライドン
コライドンミラーで相手のコライドンの行動を阻害するために採用したポケモンです。
天候阻害が可能なポケモンとしてはカバルドンやぺリッパーなども挙げられますが、手動晴れまで考慮すると安定してコライドンを抑えられるとは言い難く、ノー天気のポケモンを採用したいです。初動で地均しを押したいことを考えると浮いていることが望ましく、条件に当てはまるポケモンがチルットとチルタリスの2匹のみであったことから採用に至りました。
コライでテラスを切ることを踏まえると一般枠にテラスを回せず、スケイルショットや集中行動を考慮すると耐久に振り切っても行動保証を獲得できないことから、拘りスカーフでの採用です。歌うの存在により、出し負けてもリカバリーの目があるのも嬉しい要素でした。
また、ノー天気の重要な仕様として、古代活性の発動をノー天気によって阻害した場合、古代活性再発動のタイミングはノー天気が倒された瞬間ではなく、ノー天気が倒されたターンの終了時となります。つまり初手で地均しを押しておけば、そのターンにチルタリスが倒されたとしても、ハバタクカミはSではなくCが活性することになります。この仕様のおかげで勝てた試合もあり、重要な要素の一つでした。
・チルット
選出対象:コライドン
見た目があまりにも謎のポケモン。浮いているノー天気その②として採用です。
チルタリスと違ってノーマル飛行タイプであることから、コライドンやハバタクカミから弱点を突かれず、輝石を持つことでコライ周りに対してかなり安定して行動を取れるようになります。晴れ阻害と行動保証を両立している無二のポケモンであり、このルールで採用し得る固有の性能を所持しています。
技選択は無難なものを四つ。滅びを採用するからにはコライの型をそれ専用に弄る必要性が高いことから今回は不採用です。初動の地均し追い風がかなり強い選択肢であり、相手のコライがテラスを切らなかった場合は次ターンはムーンフォース、炎テラスを切った場合は手助け地均しと行動が分岐していきます。
チルタリスの歌うは確率引っ掛けを目的とした採用ですが、チルットは崩しを目的としています。仮想敵はカバルドンなどの高耐久で、命中率・眠りターン・急所率などをひっくるめてまずまず悪くない勝負が可能となります。
・イエッサン
選出対象:ミライドン
浮いているフィールド特性持ちがこの世に存在しなかったことから、接地しているフィールド特性の中で強そうなポケモンを採用しました。予期していたことではありませんでしたが、直前の仲間大会で超テラスコライ+イエッサンが流行っていたことから、コライドンの型を誤認させる要因にもなっていたのかと感じています。
特徴的なスキルスワップの採用ですが、フィールドの上書きと天候の上書きを技一つで同時に対応できます。カバルドン対面時にコライドンに対してスキスワを打つことで、緋々色の鼓動+PF補正の乗ったサイキネでD方面に脆いカバを崩せたり、貰い火ソウブレイズや悪戯心を無力化したりと、意外と広い用途に使える面白い技でした。
・ガラルマタドガス
選出対象:ミライドン
フィールド阻害要因その②です。ミスドフィールドの竜半減が偉く、コライで地テラスを切ることでミライドンからの打点をかなり制限できます。
初手に押して強そうな補助技がなかったため、眼鏡を持たせて殴りに寄せた型で採用しています。地+妖は範囲の補完が取れており、攻撃面では偉い部分もある一方で、ミライの電気技が普通に痛かったりミライの取り巻きに弱かったりと、選出率・選出時勝率共にかなり悪く、今大会の反省枠です。
・化身ボルトロス

選出対象:ミライドン、コライドン
ここまでのポケモンで滅び耐性が薄かったことから、味方方向に怖い顔を打つことで対策と出来る化身ボルトロスの採用です。ミライドン・コライドンの両方が滅びと組んでいる可能性あることから、どちらに対しても選出できるよう怪電波+雨乞いを採用しています。浮いているポケモンであるため、初手の地均しを強く使えるのも嬉しいポイントです。
地面タイプに詰まされないよう、電気技を切ってウェザーボールの採用しています。晴れていても天候を上書きされていても天候補正の火力が出るため、このルールではかなり強い技の一つだと感じています。雨乞い+ウェザーボールでカバルドンを破壊する目論見もありましたが、ミライドン+テツノカイナ+カバルドンのような組み方に対しては選出し難いのが難点です。
【SV S30ダブル 最終レート1968/最終順位34位】2種のスカーフを持つルナカイガチグマ
【実績】
最終レート:1968/最終順位:34位
TN:いのりぽけ♪


一発芸要素の多い地雷構築に見えるかもしれませんが、自分はこの構築を正統派スタンであると捉えています。結果として初見殺し要素が多く盛り込まれていることは否定しませんが、本質的には立ち回りの介在余地と対応範囲の広さで勝負する構築です。
【背景】
前提①:一般枠のS操作が弱い
伝説を2匹の選出を固定とした際、一般枠にS操作を組み込むとS操作の選出時に3枠まで選出が固定されてしまいます。
伝説2枠の選出を固定とする時点でただでさえ選出択の生じやすいルールなのに、ここで一般枠まで選出を固定されるのはあり得ないと感じ、構築の方針としては以下のどちらかとすることしました。
A.伝説枠でS操作をする
B.S操作を行わない
前者の考え方としてはミライ白バドやミライルナのようなスイッチトリル気味の構築が考えられますが、直感的に強い構築が思い浮かばなかったので今回は没に。後者の構築を考えることとし、構築にS操作を組み込まないことを決定しました。
前提②:伝説枠のテラスタルの依存度を落としたい
伝説2匹のテラス権の奪い合いが発生することが予期されることから、テラスの依存度が低い伝説を採用したいです。トリル白馬、トリルルナは比較的耐性テラスを切る必要度が高いと考えたことも、前提①でA案を選ばなかった理由の一つです。
仮定:伝説のスカーフが強い
S操作を必要とせず初速が出ること、上からの縛りを形成することにより耐性テラスを切る必要がなくなることから、前提①・前提②で考えた方針と合致します。
スカーフ適性の高い伝説を考えた際にルナアーラが当てはまったことから、スカーフルナアーラを軸に構築を組み始めました。
【個体解説】

HBDの高さとファントムガードの存在により、耐久方面に優れた性能を持ち、スカーフ枠でありながら追い風やSブエナ・スカーフミラコラ等に対しても行動保証が担保されている点が素晴らしいです。禁止伝説らしい爆発力はないものの、一貫性のある攻撃範囲と耐久性の高さから攻守ともに優れた汎用性を誇り、スカーフを持たせることにより対面性能・スイープ性能まで兼ね備えた、軸に相応しい性能を持ったポケモンであると感じました。
また、スカーフ枠として優れた点として、トリックを習得することからトリックルームへの抵抗と緩い崩しが可能である点が挙げられます。トリック月光によりテラパゴス等の介護構築を一手で破壊出来るのも他のスカーフ枠にない強みで、汎用性と初見殺し性能を両立した唯一無二のポケモンであると感じました。
技構成はある程度カスタマイズ性があり、月光の枠を切ってサイキネ、マジシャ、雷、守る辺りを採用する余地もあると考えています。
・コライドン

定数ダメージ要素のない特殊伝説2枚の組み方は、光の壁やバークアウトを乗り越えるのが面倒であることから、物理+特殊の組み方にしたいと考えていました。
また、スカーフルナアーラは対面性能・奇襲性能に優れる一方で、技を打ち分けられない関係上攻撃の一貫しないタイプ受けサイクルに不利を取り、ガオガエン+モロバレルのような並びを崩す手段に欠けていました。
これらを破壊出来る伝説として、クリアチャーム持ちのコライドンの採用しました。シャドーレイの一貫を切る無テラや悪テラに対して、格闘打点で回収できる点も嬉しい要素です。行動順や特性発動順でウーラやイーユイ、ランド等のスカーフを判定できるため、スカーフルナアーラを通す上で障壁となるポケモンを事前に察知できるのも立ち回りの面で高相性でした。
ここからはコライドンでタイプ受けサイクルを崩す際の具体的な立ち回りを考えます。コライドンの対処法の一つとして、タイプで受け回しながらゴツメやフレドラ反動でスリップを稼いで他のポケモンの処理圏内に押し込むことが挙げられます。また、単体打点を軸に戦うポケモンでありタイプ受けが比較的容易であることから、片側守るや耐性テラスを噛み合わせられるだけで不利を取る盤面が少なからずあることが想定されました。
というわけでそれらの様子見行動を咎める身代わりの採用です。引きや片側守る、耐性テラス+胞子のタイミングで身代わりを押すことで、コライドン対策の立ち回りを逆に刈り取ることが可能となります。また、身代わりを残したまま立ち回ることで、後続のポケモンに対し耐性テラスを切る必要がなくなることから、テラス依存度を下げるという点においても都合の良い技でした。ガエンゴリラと並べて猫+身代わりから展開を組み立てることもあり、立ち回りの自由度が広がる非常に強力な技であったと感じています。
ミラーで同速対決をする気がないので配分はHAベースです。フレドラの消耗に対しHPに余裕を持たせられるほか、テラスを切ると白馬のブリザードランスを身代わりが耐えるなどの恩恵がありました。

伝説枠が比較的テラスを必要としないポケモンであることから、相対的に一般枠にテラスを回す余地があると言えます。テラスを切った際に最強の性能を誇る一般枠として無テラカイリューが思い浮かび、ルナアーラとの補完も良好であり無理なく構築に組み込めることから、主軸の一角として採用に至りました。スカーフルナアーラとの組み合わせにより臨機応変に縛りを形成出来るのが強く、シャドーレイを嫌った霊タイプの耐性テラスには神速が、神速を透かす霊テラスにはシャドーレイが通り始める補完関係があります。
シルクのスカーフの恩恵は、シャドーレイ+無テラ神速でミライ、コライ、オーガが、ドラゴンクロー+無テラ神速でウーラオスが飛ぶことなど(集中して狙いに行くというわけではなく、攻撃の組み合わせで落ちるということです)。鉢巻を持たせるとある程度の耐久振りまでケア出来ますが、拘り二枚選出は立ち回りに無理が生じるのと、霊タイプ相手に技の打ち分けをしたかったことから、今回は不採用としています。
アクアジェットは襷まで削った黒馬とハバタクカミを処理するために採用しています。シャドーレイとの組み合わせにより相手視点では見えない処理ルートを確保できている点が、立ち回りの面で凄まじく都合が良かったです(こちらも集中を狙うことはありません)。
・暁ガチグマ

伝説二匹の選出が半固定となるルールであることから、伝説枠が共通して不利を取るポケモンが構築全体で重くなる傾向があります。一般枠をサポートに寄せると構築相性差を回避出来なくなることから、一般枠には攻撃性能を持たせたいと考え、最強の攻撃性能を誇る暁ガチグマを採用しました。
ルナアーラと並べて選出することが多かったことから、バークアウトに耐性を持てる隠密マントでの採用です。霊と並んでいることにより猫騙しを呼びやすい点でもシナジーがあります。見た目がトリックルームを連想させるからか、ルナアーラ方向に挑発が飛んでくることも多く、初手で大きなアドバンテージを取れることも少なからずありました。
真空波の採用理由はカイリューのアクアジェットとほぼ同じです。シャドーレイ+真空波+シャドーレイでH振りの甘いザシアンザマゼンタを落とせることを覚えておくと便利な場面があります。Bに寄せた配分によりザマのプレスを耐えるため、黒馬ザマに対してはルナアーラ+ガチグマから入ってシャドーレイ→黒馬、大地→ザマでスタートしていました。味方二匹が両生存すればシャドーレイ+真空波で両縛り、どちらかが死んでいる場合はもう片方は無傷で生存しているため、死に出しカイリューのアクアジェットで黒馬を縛りながらゲーム続行です。

いつものサイクルパーツです。白馬黒馬周りへの選出の安定化、後攻捨て台詞によるルナカイガチグマの安全な着地、猫威嚇による盤面形成能力など優秀な要素を多数持っています。
テラスタイプはザマゼンタを意識したフェアリーです。300戦して2回しか切りませんでした。
・ゴリランダー

ミライドンに対して選出するサイクルパーツです。先制技を多用する構築であることから、イエッサンに対しフィールドを取り返せる点でも採用価値があります。
テラスタイプはワイドフォース系統の構築に対面操作をミスった時に切れる悪です。300戦して1度も切りませんでした。
【主要な伝説の処理ルート】
・ミライドン
妖テラムンフォ×2
妖テラムンフォ+蜻蛉
シャドーレイ×2
シャドーレイ+無テラ神速
・コライドン
シャドーレイ×2
シャドーレイ+無テラ神速
・黒バド
シャドーレイ+真空波
叩き落とす+真空波
蜻蛉返り+シャドーレイ
・ザシアン
ゴツメ+フレドラ(+神速or真空波)
・ザマゼンタ
大地の力+シャドーレイ
無テラ神速×2
無テラ神速+シャドーレイ
アクセルブレイク+無テラ神速
アクセルブレイク+シャドーレイ
テラスや耐久振りによって変わってくるので、実際は臨機応変に対応します。
※
5月初旬から一貫して同じ軸を使い続けていました。PJCS本戦では構築を纏め切ることが叶わず思うように結果を残せなかったものの、1ヶ月かけてまともな形にすることができて満足しています。
アレンジ案としてはパオやライコを採用して先制技による縛りの形成に寄せる、コライの枠を別の伝説に変えるなどが考えられます。各々好きにアレンジして使ってもらえると嬉しいです。
【PJCS2025第2回予選 最終27位】使用構築と結果
・結果
最終レート:1744/最終順位:27位
戦績:26-8
○×○○○/○○×○○/×○○○○/○○○○○/○××○○/○××○×/○○○○
TN:いのりぽけ♪

参加者のレートが上がりきった3日目夜に潜るのが効率が良いとされていますが、同じ考えの人と当たってレートを食い合うのも虚しいので、2日目夜〜3日目昼頃に潜っていました。ボーダーギリギリを狙ってヒリついた試合をするよりも、ある程度のんびりと戦ってお祭りを楽しみたかったのもあります。
ボーダー読みというポケモンの巧拙に関係ないところで戦うのもバカらしいので、昼の間に上げ切って終盤争いには参加せずです。夕方時点で10位だったので、これなら十分120位以内は残るかなと思っていたら、思ったよりも大分良い順位を取れていて翌日びっくりしていました。なんやかんやで予選を抜けるのはこれが初めてで、素直に嬉しかったですね。
使用構築はいつもの毒々テラパゴスです。
https://inori-poke.hatenablog.com/entry/2024/08/01/235533


命中不安が多く予選向けの構築では無さそうですが、確率要素込みの対応範囲が極めて広く使っていて楽しい構築でした。
・予選当日の立ち回りについて
試行回数を無限に稼げるランクマと違い対戦数が限られているため、出来る限り毒電磁波を打たない立ち回りを心がけていました。
結果としていつもよりカミの選出が控えめで、ガエンゴリラカイリューでサイクルを取るような展開が多かったと記憶しています。いや、スケショも馬力も外れるんですけどね……
襷ウーラオスは技構成こそ命中安定で固められていますが、試合展開も安定させられるかというと必ずしもそうではなく、対面撃ち合いなった時点で噛み合いの要素が強く出てしまうのが難しいポケモンでした。詰め筋として出した時の最強感は好きなのですが、自分の立ち回りの好みとしてはHA雫の方が良かったかもしれません。
・毒々テラパゴス
瞑想テラパゴスは崩しと詰ませを担うポケモンですが、毒々+身代わりでも同じ役割を担保できます。瞑想との違いはテラパゴス自身を過剰に保護する必要がない点で、介護構築が苦手な自分にはとても手に馴染むポケモンでした。
テラパゴスの保護が必要ないという話に紐付けて、選出・立ち回りの自由度が格段に高いです。アンコに対し指を選出する必要のないことからカイリューなど単体性能の高いポケモンを選出する余地が生まれる、猫を打たされる場面が少なく対面操作を優先する余裕のあることから不意の隠密や霊テラスでゲームが終わらない等、対応範囲が広いながらも事故要素が少なく、電磁波の上振れも相まって見た目以上に勝率が高くなりやすい印象でした。
・電磁波甘える痛み分けカミ
やや珍しい組み合わせの技構成をしていますが、意図としては電磁波を強く使うことが根底にあります。
Sブカミはブエナ込みであらゆる相手に電磁波を差し込める一方、ブエナを失うとあらゆるポケモンの処理圏内に押し込まれるポケモンです。先発適性の高いポケモンではありますが、電磁波を刺したい相手が初手に出てくるとは限らず、この時点で選出択です。任意の対象に電磁波を刺すにはカミを生存させながら目の前のポケモンを盤面から除去する必要があり、これを成立させるために甘える+痛み分けの組み合わせに落ち着きました。
・HDゴツメガエン
ゴツメでありながらD方面に厚い調整です。Bに振る恩恵は水流連打に対し生存を見込めることですが、水流に3回触れさせた時点で他のポケモンの処理圏内に入るので、それ以外に対する対面操作を優先した配分としました。イーユイの増長を許すとゲーム性が壊れてしまうのもHDとした理由の一つです。
ゴツゴツメットの所持こそしていますが、積極的にウーラオスに触れさせにいくことを想定しているわけではなく、一方的なアドバンテージを取らせないよう消極的に持たせているイメージです。選出及び立ち回りの破綻を回避するにあたって最適なアイテムではあったかなと思います。
テラスタイプはザマゼンタ意識の霊としていましたが、毒or妖テラスにすることでボディプにゴツメを触れさせながら同居する悪打点のケアも出来るという知見を後から聞きつけ、そちらにすべきだったなと感心していました。
・スケイルショットカイリュー
テラパゴス構築ではやや珍しいカイリューの採用ですが、カイリューの採用理由そのものより、カイリューという単体では浮いた駒を採用出来ているという事実こそがこの構築の本質だと思います。
本構築ではテラパゴスの介護を必要としていないことを前述しましたが、これは介護のために構築の枠を圧迫することがない=構築内に自由に使えるスロットが多いことを示しています。結果として、カイリューのように単体では浮いているポケモンを採用する余地が生じており、一般枠を性能の高いポケモンで固めることに成功しています。
フィールド・天候要素のないプレーンな構築ですが、性質としてはグッドスタッフに近く、個々の性能が高いながらも要所要所にシナジーありで中々に強靭な構築に仕上がっていると思っています。
・選出例
特定の伝説に対して選出を固定するのが嫌いなので、取り巻きによって選出は色々です。
対白馬:
ガエンパゴス/ウーラカイリュー
ウーラパゴス/ガエンカイリュー
やや苦手な相手。カイリューで鋼テラも視野
対黒馬:
カミパゴス/ガエンカイリュー
ガエンパゴス/ゴリラカイリュー
有利。テラパゴスと隣のポケモンに同時に干渉できないことを意識しながら立ち回る
対ミライ:
カミパゴス/ゴリラカイリュー
ゴリラパゴス/ガエンカイリュー
有利。光の壁+テツノカイナでパゴスの処理を狙う相手に対して毒と甘えるが強い
対コライ:
ガエンパゴス/カミカイリュー
実は有利。ガエンでコライの持ち物判定が出来るのが偉いとされている
対パゴス:
カミパゴス/ガエンカイリュー
ガエンパゴス/カイリュー
有利。ガエンのHDが偉い。毒を入れて猫身代わりで遅延しても良いし、電磁波を入れてTODを狙っても良い
対ザシアン
カミパゴス/ガエンウーラ
ガエンパゴス/カミウーラ
パオカイ系統に対しては甘えるカミが超強い。ザシアンに対しては電磁波で足を奪ってクラスターと水流で処理を狙う
対ザマゼンタ:
カミパゴス/ガエンウーラ
ガエンパゴス/カミウーラ
ガエンのゴテラを視野。初手からTODを狙う意識で立ち回る
対オーガ:
カミカイリュー/ガエンパゴス
カミパゴス/ガエンカイリュー
不利寄り? カミの水テラも視野
対グラ:
カミパゴス/ガエンカイリュー
よくわからない。もっと良い選出あるかも?
対ルナアーラ:
ゴリラパゴス/ガエンカイリュー
ガエンパゴス/ゴリラカイリュー
よくわからない②。毒を入れたルナアーラにクラスターを連打することでワイガのケアができる
初見殺し要素の多い構築ですが、意図して初見殺しを狙っているわけではないので、バレても強い構築だと思います。ランクマでもそれなりに良い結果を残せているので、ある程度再現性のある強さを持った構築なのではないでしょうか。
一位を狙える構築とは全く思っていませんが、コンスタントにそこそこの順位を取るには向いている構築だと思います。こんな構築が流行り出したら世も末ではありますが……
【SV レギュレーションH】ガチカイサーフと愉快な仲間たち
投稿したのは2025年3月ですが、レギュレーションHの構築記事です。
自分がきちんと取り組んだルールについてはちゃんと記録を残しておきたいので、遡りで執筆をしています。

【背景】
環境全体の数値が落ち、対応範囲に優れたポケモンが限られるルールです。型の裏表が激しいポケモンが多く、押し付けの拒否と汎用性の担保の両立が困難であることから、対応する側よりも押し付ける側を選択肢するプレイヤーが増え、環境全体が不安定な方向へ揺れ続けている印象を受けます。放っておくと火力が上がり続けるブリジュラス、搦手による誤魔化しを拒否するサーフゴーの存在もあり、受動的なサイクルの組み方に制約が多く、相応の工夫が求められているとも言えます。どちらが強い・偉いという話ではなく、押し付ける側の方が構築の組み方が簡便で、最低限の勝率を担保しやすいということです。
上記の環境に逆行するようではありますが、不安定な拓の押し付けによる不透明なゲーム性に据わりの悪さを覚えることから、今日も今日とて対応する側に回ってゲームをスタートすることとしました。確率的に通るだけの行動を繰り返すより、創意工夫の余地のある組み方をした方が、ゲーム性の面白さを見出しやすくて楽しいと思っています。
構築の方向性としてはこのような前提があります。
【概要】
ガチカイサーフブリジュラスの4匹が突出した性能を持ったルールであるというのがこのレギュレーションを遊んだ所感です。この内ブリジュラスが性能があまり肌に合わなかったことから、ガチカイサーフの3匹を構築の中核に据えることとしました。
残りの3匹はガチカイサーフの仲立ちをしながら、対応範囲を広げる/勝ち筋を拡張する方向性でポケモンの選定しています。組み方としては3+1+1+1で、選出についても基本軸は3+1の選出を目指します。場合によっては2+1+1の選出もしますが、1+1+1+1の選出は絶対にしません。ガチカイサーフの中から必ず2匹は選出する、ということです。
1+1+1の3匹には全員に能力上昇耐性、ゴールドラッシュ耐性、サーフゴーへの干渉手段(殴り性能含む)を持たせています。これにより、受け志向のサイクルが不利を取ると言われる本レギュレーションにおいても無理なくスタンの形を纏めることが出来たと考えています。
【個体解説】

イカサマダイスが大繁殖していたルールですが、ミラーでじゃんけんをする不毛さから離れたところで戦いたかったので、スケショ後のBダウンの隙を狙える神速を軸に戦うことにしました。というわけで有象無象への撃ち合いに強く技範囲による崩しを行える突撃チョッキでの採用です。
スケイルショットという技の強みは、テラスを切ることにより未来の行動保障を先取りできる点にあります。耐性テラスはそのターンの行動を担保するものですが、ウーラオスを見て切ったガオガエンの草テラスでパオジアンが止まらなくなるように、別の打点により裏目となるリスクを常に抱えています。一方でスケイルショットを撃ちながら切る耐性テラスはSの入れ替えにより次のターンまで生存を担保する性能があることから、ここにアンコールや追い風といった盤面干渉要素を合わせて採用することで、テラスを明確なリターンに変える動きを可能としています。
これを成立させるにはスケイルショット後に上から行動を取れる前提が必要であることから、ノマテラ神速が裏目になり得ます。後述する水ロトムの電磁波やエレキネットと合わせて、構築全体で緩やかにスケイルショットの耐性を拾う目論見で、それなりに成功していた手応えがありました。
・サーフゴー

普通の襷サーフゴーです。テラスを含めた耐性受けを誘いやすいポケモンですが、ガチグマカイリューの攻撃性能と合わせることでストレスなく突破をすることが出来ます。数値受けに対しては悪巧みが強く、耐性受けに対しては取り巻きが強い補完関係があります。
スケイルショット、ネズミ斬といった主要な連続技に耐性を持つことから襷を強く使えるポケモンです。襷を盾に得た行動保証で有象無象への対面処理を安定させても良いですし、巧みからの一掃ルートを取っても良いと、立ち回りの選択肢が広く、正解択を選んだ時の破壊性能が凄まじいポケモンでした。
・ガチグマ

格闘テラス真空波のアイデアは所謂そらりあパから拝借しました。サーフゴーやブリジュラスへの押し込み範囲が広がるのが有用で、特に対サーフゴーについては、シャドーボールや地団駄からの格闘テラス真空波が相手に見えない処理ルートになるのが便利でした。耐性テラスを切られる分にはカイリューの神速が通り始めるので、そういう意味でも構築とシナジーがあります。
カミのムンフォやパオの氷柱が環境から消えたため、追加効果に対する意識を緩めても良いと判断して、原案の隠密マントとは持ち物を変えています。シルクのスカーフの恩恵は、エレキネット+ブラッドムーンでカイリューが落ちる、チョッキを持っていないガチグマがブラッドムーンで落ちることなど。Hに振り切ったコノヨザルを8割削れる程度の火力が出ます。後述する水ロトムのS操作と合わせてガチグマを押し込む処理ルートを考えることが多かったため、純粋な火力増が生きる場面は非常に多かったです。
・水ロトム

ガチカイサーフの3匹による対応範囲が広がるよう盤面に介入するためのポケモンです。介入手段の一つとして、効果の永続性と上振れ性能を評価して麻痺を選択し、電磁波を構築に組み込むこととしました。低速かつD方面に脆いガチグマを強く使えると判断したのも麻痺を採用した理由の一つです。
ここからは電磁波撒きに求めた要素についてです。電磁波を刺したい対象にブリジュラスがいたため、S86属以上は確定とし、電磁波の通らないサーフゴー、ガチグマ、電気テラスブリジュラスに対して他の干渉手段を持てることを必須条件としました。置物になるのを回避するために、放置耐性を兼ねて一定以上の火力も欲しいです。
これらの条件に合致するポケモンとして水ロトムの採用となりました。サーフゴーに対してはエレキネット、ガチグマ・電気テラスブリジュラスに対しては怪電波を干渉手段としており、ガチカイサーフ、ペリジュラスなどのメジャーなスタンに対してはこのポケモン1匹で相当な有利を取れます。初手から積極的に狙いに行くわけではありませんが、エレキネット+大地の力でサーフゴーが、エレキネット+ブラッドムーンでカイリューが落ちるなど、アグロ的な行動パターンも増えたのも大きかったと感じます。
隠密マントは主にスカーフぺリッパーやアローラキュウコンの凍える風、エレブーのエレキネットなどを意識して採用した持ち物です。これによりスカーフペリッパー+電気テラスブリジュラスなどの、S操作+高火力に対して怪電波スタートが安定行動になります。怪電波を当てたブリジュラスに対してはサーフゴーが圧倒的に有利を取れるなど、相手視点からは見えない多くのワザップ要素があり、たまにガエンゴリラから猫が飛んできて笑顔になれることもありました。
ハイドロポンプは命中不安から敬遠されることの多い技ですが、本構築では外しが負けに繋がらない組み方をしていることから、かなり積極的に採用に踏み込んでいます。打点としての優秀さもありますが、一番の目的は「ハイドロポンプによる即効処理を狙う意志がある」という誤った認知を対戦相手に植え付けられる点です。電磁波が有効に働かないガオガエンやサーフゴー、電磁波を当てた後の高速アタッカーなどに対して当てたら明確なリターンが取れるほか、例え外れたとしてもヘイト稼ぎ・テラス誘導・交代誘導などに繋がり、間接的な盤面操作を可能とする面白い技でした。

猫威嚇交代技による盤面介入要素が偉いポケモン。対面+クッション選出を取る際の軸になるポケモンで、ガチカイサーフの対面圧を生かしつつ一度引いて切り返す動きが強力でした。
ウーラオスがいなくなり対面居座りの弱さが一つ減ったことから、フレドラ+叩きの両採用です。サイクルパーツとして徹しても良いですし、サイクルの中途で猫積みや撃ち合いに参加しても良いと、いつも通りの万能ポケモンでした。
・ヘイラッシャ

ガエンミトムで盤面操作が追い付かない速攻打点や詰ませに対して選出するポケモンです。耐久指数×天然×欠伸の要素が偉く、盤面をコントロールしながら対面操作、起点作り、詰ませなどを担っていきます。威嚇捨て台詞と天然は相性が悪く見えるかもしれませんが、デバフが通らない/追い付かない相手に対して天然が刺さるため、補完関係としてはむしろ良好でした。
身代わりはこの世の全てのポケモンに対してTODを成立させられる万能技です。残飯の定数回復と合わせて、欠伸→守る→身代わり→守る→欠伸→守ると動くことであらゆる相手に対してTODを仕掛けられます。これにより地割れの採用を排し、立ち回りで勝てる相手を広げています。鋼テラスは身代わりを貫通するハイパーボイスとスケイルショット意識で、特にガチグマにTODを仕掛ける際に切ることが多かったです。
※ ※ ※
ガチカイサーフ+電磁波の並び自体はレギュH開始当初から考えていたのですが、ここまで形にするのに4ヶ月の時間がかかってしまいました。あまり良い結果は残せなかったのですが、自分の中で納得感はかなりありお気に入りの構築の一つです。
結果が振るわなかったルールでも本当はもっと記録を残したいんですけどね。気が向いたら次はブルーベリープロローグの構築記事を書くかもしれません。
【SV S22ダブル 爆死】スタンダード反省会
最高1930くらい、最終1867。使用構築は以下の通り。構築の完成度としては40点くらいです。
何が強い構築かと問われても何も強くない構築で、満足のいく構築を組めておらず結果も振るわなかったので、構築記事というよりかは思考の整理がメインです。思ったことを書き殴ってるだけなので、読みやすい文章にはなっていないと思います。

クッションの挟み込みを軸に戦うのに限界のあるルールに感じます。ブリジュラスを筆頭に放っておくとどんどん火力が上がっていくポケモンが環境に点在しており、受動的なサイクルではダメージレースで不利を取ります。これらのポケモンに対しては欠伸や電磁波を当てておいて最後に処理するのが好みなのですが、サーフゴーが広く採用されていることもおり、搦手で解決というわけにもいきません。
クッションや搦手を用いたスローテンポなゲームを拒否されているので対面方向を考えることになりますが、今度はアイテムが足りません。ブエナが使えなくなったので行動を保証する主要なアイテムが一つ減り、裸で行動が担保されているポケモンが必要になって来ます。該当するのが頑丈ブリジュラスとマルチスケイルカイリューで、それぞれパワフルハーブとイカサマダイスで採用できるため、アイテムの拡張が可能です。進化の輝石という固有アイテムを持てるポリゴン2もこの枠に入ります。また、化けの皮によりアイテムに依存せず行動できるミミッキュも一定の評価が出来ると感じています。とはいえこれらのポケモンを組み込めたとて、対面的に組み切ってしまうと最終的には型と選出のじゃんけんにしかならないので、ある程度スタン的な受動的な要素は持たせたいところです。
アイテムの話をもう少しすると、突撃チョッキを持たせるポケモンに個性の出るルールだと感じています。蜻蛉返りゴリランダーのような盤面を整えることに特化したポケモンはブリジュラス周りに簡単に破壊されてしまうため、チョッキを持つポケモンにはある程度対面の要素を担わせたいです。10万馬力を持てばそれなりに緩和はされますが、今度は蜻蛉を持てないので技スペが足りません。ここで対面に寄せ切るのかサイクルの要素を圧縮してしまうかで構築の分岐が始まっていているように思えます。自分はチョッキカイリューを採用して対面に寄せており、これはこれで単体としては悪くはなかったのですが、何を持たせても強いカイリューにチョッキを喰われてしまったので結果として構築全体を纏め切ることが出来ず、そのままシーズンが終わってしまった印象です。今は突撃チョッキコノヨザルやイダイトウに興味を感じています。
話を変えて気合いの襷の話をすると、こちらは持たせられるポケモンがかなり限られているように感じます。気合いの襷を持つポケモンはあらゆる相手に汎用的に選出できることが望ましく、その対象にはイッカコノヨやスケショ竜も含まれています。これらの連続技に対しては数値かタイプで耐性を拾う必要があり、この時点で相当数のポケモンが篩にかけられています。これらの条件をクリアした上である程度しっかりした攻撃参加が可能なポケモンがどれだけいるかというと中々にプールが狭く、80族近辺の激戦区を抜きたいこと、猫騙しや威嚇耐性まで考え始めると本当に採用できるポケモンが少ないです。最終的には襷コノヨザルに着地しましたが、今も他のポケモン模索している最中です。
数値で行動を担保しているモロバレルやヘイラッシャ(単体採用想定)のようなポケモンは、オボン(残飯)での採用を見込めますが、これらの搦手を軸にしたポケモンはサーフゴーに一貫を切られています。サーフゴーを意識して型やポケモンを寄せて汎用性を落としているようでは本末転倒なため、両輪に乗ったポケモンを探す必要があるのですが、そんなポケモンが存在するのかもわかりません。サーフゴーには選出しないと割り切るには採用率が高過ぎて、補助技で盤面干渉を行うのにも限界を感じています。
採用に耐え得る性能の高いポケモンが限られており、主要アイテムへの適性があるポケモンは更に限られています。その中で上手くパズルを組まなくてはいかなくて、綺麗に組み切る難易度が高いです。スケショ追い風カイリューのようなテンプレからやや外した型が結果を残していることもあり、型の工夫の余地が多いレギュレーションに感じています。ガチグマ、コノヨザル辺りは開拓の余地も多そうで色々と考えているところです。
【SV S21ダブル 最終36位】カミパゴスその2
【実績】
最高レート:2001/最終レート:1977
最終順位:36位
TN:いるか


構築は前期と同一ですが、自身の思考の整理をかねて、より詳細な解説として書き起こしています。
前回記事↓
https://inori-poke.hatenablog.com/entry/2024/08/01/235533
【個体解説】
・テラパゴス

選出対象:全構築
レギュレーションG の特徴として、6匹の選出がある程度均一になるレギュレーションA〜Fと違い、伝説枠がほぼ絶対選出となることが挙げられます。この際、特定の一般枠に大きく不利を取る伝説を採用すると、伝説+一般枠の対策枠まで選出が確定となり、更に相手の伝説や他の取り巻きへの対応まで考えると選出が破綻しやすくなります。これを回避するため、特定の一般枠に選出が歪まず、最もタイプ相性に依存せず広い範囲と戦えるテラパゴスを伝説枠に選択しました。
一貫性の非常に高いテラクラスターはあらゆるテラス択を無視できる一方で、火力自体は控えめであり、一撃で相手を倒し切る能力は相当に低いです。火力不足を補う瞑想やメテオビーム、眼鏡等の型が広く使われているポケモンではありますが、本構築では身代わりを採用し、身代わりと相性の良い電磁波や猫を構築全体に取り入れることで行動回数を担保し、ダメージレースで不利を取らない組み方をしています。
毒々はクラスターの通りにくい高耐久やチョッキ持ち、壁・バクア等の妨害に対して強い技です。毒と身代わりのどちらもが猫と相性が良く、身代わりを盾にクラスターを押し付けるか、毒による定数ダメージの蓄積を狙うかのプランを自在に切り分けることができます。この際に同一の選出で全く別の立ち回りを選べるというのが非常に偉く、4匹という限られた選出枠の中で全対応を目指すに渡り、綺麗に構築を纏めることが出来た思っています。
・ハバタクカミ

絶対選出:コライドン、ザシアン、ザマゼンタ
優先選出:黒馬
9世代全体の特徴として、状態異常が強い環境だと感じています。テラス択を無視して突き刺さる、マントやチャームの妨害に引っかからないと、9世代特有の噛み合いの拒否する手段として好んで使用しています。
電磁波が無いと勝てない相手には絶対に選出します。永続的なS操作と上振れ狙いの二つの側面があり、立ち回りの中で1〜2回程度痺れを引ければそれだけで相当有利になります。構築全体で生存能力が高いポケモンを優先して採用しているため、見た目以上に上振れを引きやすく、無理寄りの並びに対して最低限の勝率を担保する意味でも重要な技でした。
採用理由の電磁波と汎用打点のムンフォまでは確定で、残りの技枠について考えます。存在が脅威である伝説に対しては電磁波から入り、特殊相手には数値で行動が担保されているため、この時点で対面するリスクの高い相手は物理の一般枠です。
このルールの一般枠のアタッカーは行動を担保するアイテム(襷、チョッキ、隠密マント)か行動の価値を高めるアイテム(珠、ブエナ等火力アイテム)持つ傾向にあります。一方で、クリアチャームというアイテムは攻撃時のリターンの最低値を保証するアイテムであり、一般枠の攻撃ではリターンが取り切れないため、基本的に優先して採用されるアイテムではないはずです。よってこれらの仮想敵に対しては甘えるが突き刺さる想定で、痛み分けとセットで採用してみました。甘えるの流し性能は電磁波と痛み分けの被弾位置を引き釣り出す意味合いでも優秀であり、また、テラパゴスの身代わりとも相性が良く、使用感としては非常に良好でした。

絶対選出:黒馬、白馬、ザシアン、PFルナアーラ
優先選出:コライドン、ザマゼンタ
猫騙しという技は単体で機能する技ではないため、相性の良い要素を構築内に散りばめました。身代わり、毒、不可視の拳と合わせて、安易な両守るを咎めながら、怯みを強く使えるようにしています。
猫・威嚇・対面操作の要素を一枠に圧縮しているポケモンであり、どれかが通らない相手には別の何かが通ります。威嚇でチャームの判定できた相手はマントのケアを外せるため猫が確定で通るといった具合に、立ち回りの中で型判別をしながら任意の勝ち筋を通していくイメージです。
ゴツゴツメットは対ウーラオスに便利なアイテムで、ガエンに触れた水ウーラオスをスケイルショットorテラクラスターで処理することが出来るようになります。このアイテムにより立ち回りや選出面で非常に融通が効くようになり、とても重宝しました。ウーラオス以外にも発動の機会はそこそこあり、特に白馬の馬力に対して削りを入れられるのが助かる場面が多かったです。
技選択について。下手に足を止めて殴りに参加すると、盤面に弱い状態で残されたガエンを起点に構築ごと崩されかねないため、基本的には捨て台詞を優先して押していきます。このような立ち回りを取る際に、理想的なサイクル下では攻撃技を押すのが最終盤になることが予期されることから、序盤の型判別や後続の負担軽減に便利な叩きよりも威力を優先し、攻撃技にはフレドラを採用しています。
とはいえ全ての試合で理想的なサイクルが出来るほど簡単な話でもなく、盤面によってはサイクルの中途で足を止めながら対面撃ち合いに参加せざるを得ない場合もあります。この時にガエンを捨てながら撃てる技として、最後の一枠には手助けを採用しました。ガエンが殴られている状況そのものが強いので手助けを他の技に変える択もありますが、他に欲しい技も思いつかなかったのでそのままにしています。
・ゴリランダー

絶対選出:ミライドン
ガオガエンと同じく猫と対面操作を持つクッションですが、こちらは主にフィールドの上書きが必要な時に選出します。
ミライドンのハドロンエンジン、PF構築のワイドフォースをフリーで振り回されないよう、基本的には着地と蜻蛉を繰り返す使い方をしていきます。この際にゴリラを繰り出せる回数の上限を増やすため、持ち物はチョッキで固定です。また、この立ち回りの中で足を止めてグラススライダーを打つ場面が想定できなかったため、思い切ってグラススライダーを不採用としてみました。そうまでして技スペを開けたかったのは、対ミライドン構築の最終盤面でミライドンとゴリランダーの打ち合いが発生することが想定されたためであり、10万馬力を採用することでこれを制することが出来るようになります。他にもタケルライコやイーユイ、サーフゴー等への打点として役に立つ場面がありました。
GFはフィールドの上書きの他にも、テラスパゴスの回復速度を加速できるのが便利で、特に毒殺の展開を狙う時に重宝しました。一方で、クラスターでの押し切りを狙う際に定数回復が邪魔となる場面では、ゼロフォーミングにより自身の撒いたGFを消すことが出来ることを覚えておくと便利な場面がありました。
・水ウーラオス

絶対選出:白馬、ザシアン、ザマゼンタ
優先選出:適宜
伝説1匹を介護する組み方は有利不利が構築相性に左右されることからマッチング依存になりやすく、また、立ち回りへの負担が大きいです。これを回避するために構築内である程度均一に役割を分散させたく、一般枠にも攻撃性能を求めたいです。
ハバカミガエンゴリラも攻撃参加が可能な一般枠ではありますが、それぞれサポートやクッションに寄ったポケモンであるため、より対面に寄せたポケモンとしてウーラオスを採用しました。汎用的に選出に組み込むためには行動保証があることと守るを採用出来ることが望ましく、よって持ち物は襷です。耐久振り雫なども面白そうではありますが、その場合は選出や立ち回りがまた変わってきそうです。

絶対選出:グラードン
優先選出:ミライドン、コライドン、白馬、カイオーガ
対面駒②です。襷をウーラオスに取られているため、アイテムに頼らずに行動が担保されているポケモンとして、マルチスケイルを持つカイリューを採用しました。ノーマルテラスを前提に出来る構築ではなく、また、守るを採用出来る型したかったことから、ダイススケショでの採用です。
竜の耐性が偉く、水草炎の耐性を包含しているため、ガエンゴリラウーラのどこと入れ替えて選出しても耐性の補完が維持できるのがグッド。御三家タイプでは処理がモタつく竜に対してスケイルショットで致命傷を与えられるのも嬉しいポイントです。
無振りでは耐久が足りておらず、Sに振り切ってもスケショ一回で抜ける範囲が限られているため、ASから数値を削って耐久に回しています。耐性や耐久値で行動回数を担保しているポケモンであり、対面撃ち合いに寄り切っているウーラオスと比べて、ある程度柔軟にサイクルへの挟み込みや生存の引き伸ばしを行えます。この要素は毒の定数稼ぎやS操作の遅延を狙う際に有用で、直線的な展開のみで勝ち切るのが難しいと判断した時はウーラオスより優先して選出しています。
【SV S20ダブル 最終27位】陰湿カミパゴス
【実績】
最終順位: 27位/最終レート:1978
TN:いのりぽけ♪


【経緯】
構築を組む際に強く意識したのは次の2点です。
・特定の一般枠に対して極端な不利を取る禁伝を採用しない。
・テラス択を拒否しつつ、自身のテラスタルを強く使う。
これらを踏まえた上で、以下の流れで構築を組んでいきました。
1.禁伝枠として、極端な相性不利が存在せず広い相手と五分以上に戦えること、一方的にテラス択を拒否しつつも自身はテラスタルを強く使えることを評価し、テラパゴスを採用。
2.テラパゴスと並べて初手に置けるポケモンとして、テラパゴスと相性の良い要素を多く持つSブエナカミを採用。
3.クッションを採用するにあたって、猫騙しと交代技を評価してガオガエン及びゴリランダーを採用。
4.クッションからの接続先及び対面選出時の対面駒として、カイリュー及び水ウーラオスを採用。
【個体解説】
・テラパゴス


テラパゴスを軸に据える上でネックとなるのはやはり格闘タイプです。死に出しウーラオスに簡単に貫かれるようでは話にならないため、構築を組む段階で強く意識しておく必要があります。
さて、テラパゴスを軸に構築を組むにあたって、S操作やサポートを駆使してテラクラスターを貫通させるような組み方も考えられますが、テラパゴス単体で格闘を乗り越えた方が立ち回りの幅が広がると感じたため、型を工夫してこのポケモンを採用することにしました。
方針として、テラスシェルを失ったテラパゴスへ格闘打点が被弾する前に先回りで展開しておくことで格闘を乗り越えることを考えました。テラパゴス単体でこれを成立させようとする場合、ロックカットか身代わりを採用する必要があります。この内ロックカット型は一方的な展開しか取れず立ち回りが窮屈になりそうと感じたため、今回は身代わりを採用することとしました。合わせて身代わりと相性が良く、伝説にしては低めなテラパゴスの火力を補える毒々を採用し、技構成を確定としました。
毒々テラパゴスの強みとしては、勝ち筋の分散が挙げられるかと思います。テラクラスターに依存しない勝ち筋として毒による削り切りを追うことが可能なため、多様な立ち回りを取ることが出来ます。デバフや壁・瞑想等でテラパゴスを処理する相手への切り返しとなること、テラパゴス方向からクッションへサイクルを形成する動きが容易であること等、この型にしか出来ない立ち回りが数多くあり、命中不安にさえ目を瞑れば十分に軸にする価値のある型だと思っています。
・ハバタクカミ

高速格闘に対し上から干渉できること、格闘耐性、格闘への打点、電磁波甘えるによるサポート等、身代わりテラパゴスと相性の良い要素を数多く持ちます。
電磁波について。この構築においては単なるS操作としての採用に留まらず、行動順を入れ替えることが出来るという性質がテラパゴスと非常に相性が良い要素となっています。例えば黒バドレックス+水ウーラオスという並びに対し、黒バドに電磁波を打つことでインファイトをテラスシェルで受けたり、バレルの隣の行動順を操作することで胞子を身代わりで受けたりといった立ち回りが可能となります。単純に痺れ待ちと身代わりの相性も良く、初手の様子見としてカミ+テラパゴスの選出をすることが多かったです。
重いポケモンに対しては電磁波と身代わりを駆使して誤魔化す想定をしているため、仮想敵に電磁波を刺すまでカミを生存させる必要があります。一方で、Sブエナを残すにはカミを引く立ち回りを選ぶことは出来ず、盤面に残し続けなければいけません。そこで甘える+痛み分けの構成とすることで、極限までカミの生存力を引き上げることとしました。痛み分けでHPを管理しながら甘えるで対面の相手を流し、裏まで毒電磁波を通し切るような動きを想定しています。
毒を入れた相手への遅延、身代わりの保護、終盤の詰め筋等は甘えるの用途は多岐に渡り、主にゴリランダー、テツノカイナ、パオジアン、ヘイラッシャ等に対して打つことが多かったです。特に寿司に対しては痛み分けと合わせてイージーウィンを拾うことができ、S18〜20までの中で一度しか負けることはありませんでした。
・ゴリランダー

テラパゴス方向からクッションへ引く動き挟みながら、双方向のサイクルが可能であることが、本構築の特徴の一つだと思います。この際に耐性が平らなテラパゴスを再度着地させるために、蜻蛉と捨て台詞の重要度は極めて高いです。
また、ガオガエンとゴリランダーの優れている点として、身代わりや毒と相性の良い猫騙しを習得することが挙げられます。加えてこの2匹には威嚇・グラスメイカーといった固有の性能があり、タイプの補完的にも自然な形で構築に組み込めたことから、特に違和感なく採用としました。後述する水ウーラオスと合わせて詰めの盤面で強いのも猫持ちクッションの魅力です。
・水ウーラオス

対面駒です。マルスケと襷による行動保証が偉く、出した上で何も出来ないことは非常に少ないです。
ガエンゴリラと合わせてある程度長期的なサイクルを回すことが想定される相手にはカイリューを、カミの電磁波を用いて対面的な撃ち合いを想定される相手には水ウーラオスを投げることが多かったです。前者は黒バドやミライドン、後者はザシアンやザマゼンタ等でしょうか。また、カミパゴス+ウーラカイリューのような完全対面選出をすることも可能であり、取れる選出の幅は広めな構築に仕上がっていると思っています。
【終わりに】
毒みがまもテラパゴスはブルーベリープロローグの頃から愛用しているポケモンであり、納得のいく構築を組めたことに満足しています。
趣味でやっているゲームであり、自分の納得はモチベーションとしてとても重要なことだと思っているので、順位以上にそのことの方が嬉しいですね。初リバティ圏内ではありますがあまり気にせず、自分のペースでこれからも頑張りたいところです。