【キタカミプロローグ 最高レート1789/最終レート1780 62位】穏やかな心を持つガチグマ

【実績】

最高レート:1789 最終レート:1780 62位

TN:いのりぽけ♪

【個体解説】

赫月ガチグマ@たべのこし

220(252)-x-141(4)-155(0)-128(252+)-72(0)

ブラッドムーン/あくび/みがわり/まもる

特性:しんがん

テラスタイプ:フェアリー

 環境考察や事前の仲間大会への参加を行なっておらず、環境的に強い組み方が分からなかったため、環境に依存せず汎用的に戦える組み方をしたいと考えていました。

 アプローチの手段としてはいくつかの方法が考えられますが、タイプ相性に依存せず汎用的に打てる技として、今回は欠伸から構築を組み始めてみました。ランクマッチで使い慣れている技であるというのもこの技から組み始めた理由の一つです。

 欠伸を強く使えるポケモンとして、攻撃技をワンウェポンに集約しても支障が出にくく、融通を利かせやすい緋月ガチグマをチョイスしました。欠伸+身代わりで攻撃技を打つタイミングを調整できるため、扱いにくいブラッドムーンという技を取り回し良く使うことができたと思っています。

 技構成、努力値配分共に相手の認識からズレているため、相手視点からは見えない勝ち筋を作ることが出来ます。ガチグマの型としては弱そうに見えるかもしれませんが、そもそもがポケモンの見た目ではなく要素から組み始めているので、これはこれで良いと思っています。

オーガポン@いどのめん

187(252)-160(44+)-117(100)-x-128(92)-133(20)

ツタこんぼう/ウッドホーン/つるぎのまい/ニードルガード

特性:ちょすい→おもかげやどし

テラスタイプ:みず

 欠伸と相性の良い要素として積み技が挙げられるため、剣の舞を覚えるポケモンの中からオーガポンを採用しました。この枠は先ほどのガチグマとは逆に、ポケモンの見た目から採用を決め、後から型を決定しています。

 技構成はこれで完結していると思います。ガチグマの欠伸により剣の舞の隙を作りやすく、テラスタルによる耐久上昇も合わせて、選出した試合はおおよそ一度は積めていた印象です。

ジャラランガ@こだわりメガネ

182(252)-×-154(68)-158(188+)-125(0)-105(0)

スケイルノイズ/りゅうせいぐん/はどうだん/ラスターカノン

特性:ぼうおん

テラスタイプ:ドラゴン

 物理方面の崩しはオーガポンで完結しているため、特殊方面の崩しとしてこだわり眼鏡適性から採用しました。指採用のオーガポンであればソウルビートを積む型に変更しても面白いと思いますが、不意のフェアリーテラスや地雷行動を躱し切るのが難しいと判断したため、今回はこのような形に纏まりました。

 こだわり眼鏡で採用した時点で、見えないフェアリーテラスは全て無視することに決めていたため、耐性テラスではなく一致テラスでの採用です。無視するというのは切るという意味ではなく、過度にフェアリーテラスを意識して弱い行動を取らないようにするということです。雑にノイズで削るのが強いポケモンだったため、この方針で正解だったかなと思います。

 ソウルビートの圧力から守るを選びにくいポケモンであり、眼鏡ノイズが通りやすいです。想定外の火力から、一ターンで試合が終わることもしばしばありました。環境への理解度や構築の練度が圧倒的に不足していたこともあり、イージーウィン要素としても重要なポケモンだったと思います。

ウインディ@オボンのみ

196(244)-149(44+)-100(0)-×-100(0)-143(220)

フレアドライブ/しんそく/じゃれつく/まもる

特性:いかく

テラスタイプ:フェアリー

 タイプの補完と威嚇の存在からサイクルパーツとして採用しました。特に言うこともなく優秀なポケモンではありますが、威嚇の刺さる相手の少なさや勝ち気負けん気特性の多さから、想定より動かしにくさがありました。この構築で最も再考の余地が大きい枠かなと思います。

サマヨール@しんかのきせき

147(252)-134(252+)-150(0)-×-151(0)-27(0-)

ポルターガイスト/かげうち/くろいきり/トリックルーム

特性:おみとおり

テラスタイプ:フェアリー

 高圧的な並びに対する切り返しとして、トリックルームを覚えるポケモンから採用しました。中でもサマヨールは黒い霧の存在により展開系統への対策を集約を出来るのが魅力的でしたが、結論から言うならトリックルームも黒い霧も必須な要素ではなかったというのが大会終了後の認識です。しかしながら、このポケモンに限って言うならそれ以外の要素の価値が高く、採用自体は間違いではなかったと思っています。具体的にはお見通しの存在とA特化ポルターガイスト+影打ちの存在が光るポケモンでした。

 ポルターガイストの火力の目安としては、ガブのドラクロやギャラの滝登りと同程度と言えばイメージしやすいかと思います。等倍相手の削りとしても十分優秀、サナやマシマシラのようなBの薄い弱点相手ならワンパンないし影打ち圏内まで押し込めます。相手視点からは見えない地雷行動であり、イージーウィン要素の一つでもありました。

 最後にトリックルームについて。トリックルーム自体は立ち回りの中で柔軟に押す技という認識ですが、挑発が明確な裏目になる以上、ノーリスクに打てる場面がほとんどなかったと感じています。プール全体で決定力のあるポケモンが限られており、それらも立ち回りの中で十分凌ぎ切れるため、スタンパにおいてもトリックルームは必須な要素ではなかったように思えます。それよりも挑発を更に裏目にするポルターガイストが偉く、この技が通った試合は大体勝てていた印象です。

バルジーナ@こだわりスカーフ

217(252)-76(0-)-125(0)-75(0)-116(4)-145(252+)

イカサマ/バークアウト/うそなき/とんぼがえり

特性:ぼうじん

テラスタイプ:はがね

 地震系統の構築が重そうだったので、浮いていてまともな性能をしているポケモンの中でタイプの兼ね合いからバルジーナを採用しました。

 構築全体の素早さが低めで立ち回りが窮屈になりそうだったので、こだわりスカーフを持たせてみました。物理に対してはイカサマ、特殊に対してはバクアを高速から打て、使い勝手は中々でした。特にスカーフイカサマがオーガポンを上から抑えるのに便利で、相手視点では見えない縛り関係からイージーウィンを拾うことが多々ありました。

 嘘泣きはジャラランガと合わせると面白そうと思い採用しましたが、二匹ともこだわっている関係上守る交代の動きができず、下手な打ち方をすると一気に立ち回りが苦しくなります。よってこの枠は、ブレイブバード、にらみつける辺りに変えても良いかなと思います。

【終わりに】

 あまり良い結果とは言えませんが、自分好みの構築が組めたのと対戦自体が面白かったので満足はしています。ゲーム性を壊しているようなポケモンがおらず、落ち着いた対戦ができたため、とても楽しいルールだったと思います。

 特に誰とも相談することなく一人で構築を考えていましたが、自分の考えがどこまで通用するのか確かめるのもインターネット大会の醍醐味の一つだと思うので、これからもこういう路線で頑張っていきたいです。結果として勝てなくてもまぁ、それはそれということで……。

【SV S5ダブル最終38位/PJCS予選2023爆死】ディンルーラッシャ反省会

【実績】

S5 最終順位:38位/最終レート:1979

PJCS予選2023 爆死

TN:いのりぽけ♪

【経緯】

 レギュレーションCから四災が解禁され環境が一新されましたが、レギュレーションBで使っていた構築の完成度に自信があったため、一から新しく構築を組むのではなくこれを改良する方向性で構築を組み直すことにしました。

 さて、その上でネックとなったのが、イーユイ系統の特殊ビートです。低〜中速帯のポケモンを好んで使っていたこともあり、上から高火力全体技を押し付けてくるイーユイ系統が全くと言っていいほど安定しませんでした。(パオジアン系統については、単体打点しか持っていないこと、威嚇による誤魔化しが効くことからむしろ有利寄りという認識です)

 イーユイ系統に対して自然と耐性を拾える要素として、真っ先に思い付いたのは突撃チョッキとトリックルームの2つです。従前の構築ではアラブルタケとサケブシッポがその要素を担っていましたが、どちらもカミイーユイに対してテラスを強要され、じゃんけんにしかならないと感じたため続投を断念しました。

 代わりに採用されたのがディンルーなのですか、結論から言えばこれは全くの失敗でした。ディンルーの反省についてはまた後述したいと思います。

 

【個体解説】

カイリュー@シルクのスカーフ

198(252)-204(252+)-115(0)-x-121(4)-100(0)

しんそく/ドラゴンクロー/はねやすめ/まもる

特性:マルチスケイル

テラスタイプ:ノーマル

 

ヘイラッシャ@たべのこし

257(252)-120(0)-135-(0)-x-126(236+)-58(20)

ウェーブタックル/あくび/みがわり/まもる

特性:てんねん

テラスタイプ:じめん

 

ウインディ@オボンのみ

197(252)-178(252+)-100(0)-x-101(4)-115(0)

フレアドライブ/しんそく/とおぼえ/まもる

特性:いかく

テラス:ノーマル

 

サーフゴー@きあいのタスキ

163(4)-x-115(0)-203(252+)-111(0)-136(252)

ゴールドラッシュ/シャドーボール/わるだくみ/まもる

特性:おうごんのからだ

テラスタイプ:はがね

 

 上4匹は前回とほぼ同じです。環境的な逆風もありましたが、使い慣れているということに対するアドバンテージがディスアドバンテージを上回ると思い続投しています。

 

ハバタクカミ@ブーストエナジー

155(196)-x-97(172)-176(36+)-156(4)-168(100)

ムーンフォース/シャドーボール/みがわり/まもる

特性:こだいかっせい

テラスタイプ:フェアリー

 

 ヘイラッシャの欠伸から身代わりを展開するパターンが分かりやすく強いです。HPが75%の状態から色々な攻撃を耐えられるように耐久に厚めに振っています。

 このポケモンに関しては特に言うこともなく強いポケモンでした。

 

ディンルー@マゴのみ

261(244)-152(68+)-147(12)-x-123(180)-66(4)

ステルスロック/カタストロフィ/じだんだ(じごくつき)/守る

特性:わざわいのうつわ

テラスタイプ:どく

 

 型については紆余曲折がありましたが、最終的にはステロ型に落ち着きました。地団駄と地獄突きは選択ですが、構築から不意打ちが消えた今、霊テラスへの処理ルートとして使える地獄突きの方が良いと思います。

 カタストとステロが共に欠伸の流し性能と相性が良く、この2匹を無理なく先発で出せていた試合は大体勝っていたはずです。

 

【ディンルーについて】

①ディンルー@突撃チョッキ

 カタストロフィ/しっぺ返し/地団駄/ヘビーボンバー

 

 初期に使用していた型です。イーユイ系統に行動が安定しそうな型として突撃チョッキを持たせていましたが、結果的には宇宙で一番弱い型だなという感想でした。

 即効打点欠けること、盤面干渉要素を持たないことから、HPを消費した状態で盤面に残されるのがとにかく弱いです。しかしながらチョッキを持たせている関係上守るを採用することが出来ず、ディンルーを削るタイミングを相手が選べるため、好きなタイミングで置き物にされてしまいます。

 初手に出してHPを削られたディンルーがそのままハバカミイーユイに貫かれてしまうので、対策として機能していません。これでは役割が曖昧過ぎてコイキングを採用しているのと変わりませんでした。

 

②ディンルー@混乱実

 カタストロフィ/地団駄/ヘビーボンバー/守る

 

 突撃チョッキディンルーの反省から生まれた混乱実ディンルーです。

 守るを採用したことによりディンルーのHPを消費するタイミングを選べるようになりました。ディンルーを守りながら隣を引かせる動きが取れるようになったことから、サイクル適性も上がり、守るの採用自体間違っていなかったと思います。

 とはいえ、相手を削り切る性能が枯渇しているという弱点は変わりありません。残されたディンルーで何をするの問題は解決しておらず、型の迷走は続きました。

 

③ディンルー@広角レンズ(混乱実)

 カタストロフィ/地団駄/砂地獄/守る

 

 S5終盤に使っていた型です。砂地獄により相手を削り切れるため、詰め筋として扱えるようになりました。

 しかしながら、砂地獄が広角レンズを採用してもなお命中不安であることが弱過ぎました。初手に打つカタストを外すのはまだ巻き返しが効きますが、詰め筋として採用している技が命中不安では外しが即負けに繋がりかねません。

 また、この頃にはイーユイの型が多様化しており、耐久振りや草テラス、水テラスが大きく数を増やしていました。隣に置いたウインディやヘイラッシャ諸共テラバーストで消し飛ばされるようになり、イーユイ系統への勝率が全く安定しない時期でした。

 

④ディンルー@混乱実

 ステルスロック/カタストロフィ/地団駄(地獄突き)/守る

 

 ランクマ最終日に使っていた型です。イーユイ系統をディンルーで対策することを諦め、サイクルミラーで優位を取れる型での採用としました。ヘイラッシャの欠伸と合わせてディンルーが複数回動けた試合はほぼほぼ勝てていた印象です。

 この型のディンルーはステロを撒くのが仕事のため、行動保証を得るためだけにテラスを切ることが役割放棄になりません。テラスのじゃんけんを回避するという意味でこれはとても偉い要素です。初手ディンルーのテラス切りからヘイラッシャの欠伸と合わせて展開を取るパターンがこの構築の勝ちパターンの一つでした。

 一方で、イーユイ系統に対する回答が存在しないため、対イーユイの立ち回りはとにかく不安定なものへとなっていきました。採用率1位2位のハバカミイーユイに常に不利択を押し付けられており、これではレートが安定するはずもありません。構築の欠陥が大き過ぎたためこれで上位を目指すのは無理だと諦め、ランクマ最終日も早々に切り上げてしまいました。

 

【まとめ】

 さて、対戦回数で殴れるランクマッチではまだ誤魔化しも効きましたが、試合数が限られている公式大会はどうしようもありませんでした。第3回予選の時点でも構築が煮詰まっておらず、当然と言うべきか、PJCS予選は順当に惨敗に終わってしまいました。

 時間が無くレギュBの構築そのままで潜っていた第1回予選が最も良いところまで行っていた(1743から1勝して1756か57くらい?)こともあり、何が間違っていたのかと言われれば、ディンルーでイーユイをどうにかしようとしたこと自体が間違っていた気がしてなりません。

 しばらくはディンルーを解雇して色々なことを試してみるつもりです。幸いなことにポチべ自体はあるので、S6ランクマも頑張りたいと思っています。同じような組み方をしている人がいればこっそりどうやってイーユイに勝っていたかを教えてくれると助かります。

【SV S4ダブル 最終37位】カイリューラッシャ詰ませスタン

【実績】

最終順位:37/最終レート:1955

TN:いのりぽけ♪

【コンセプト】

・耐久振りと襷で行動保証を作る

・数値が高いポケモンを優先して採用する

・最低限のサイクル回せるよう、相性補完に気を払う

→選出択及び行動拓を回避し、立ち回りを安定させるためです。一方的な展開しか取れない構築は長期的な勝率が安定しないため、立ち回り次第で広い範囲を誤魔化せる組み方をしています。

 

【経緯】

 元々は、行動保証、積み、高火力先制技を兼ね備えた、ノーマルテラスの竜舞+神速カイリューに魅力を感じたことから、このポケモンを軸に構築を組み始めました。これはこれで独自の強みはあったのですが、積んだ後のカイリューがハバタクカミや霊テラスで簡単に止まるため、拓を生んでいるのが気になりました。

 一方で、補完として採用していた欠伸+身代わりヘイラッシャの使用感がとても良く、このポケモンの性能の高さに気付けたのは収穫でした。また、使い勝手の悪かったカイリューの竜舞を羽休めに変更することで、ヘイラッシャと合わせて幅広い相手を詰ませられることに気が付き、この2匹を構築の中核とすることにしました。

 残る4匹は構築に必要な要素を拾いながらタイプの補完を重視して組んでいきました。カイリュー+ヘイラッシャでの詰め切りを目指すにあたって、威嚇枠としてウインディ、襷適性を評価してサーフゴーを採用した後、ここまでの4匹でS操作のできるポケモンがいなかったためトリックルームを覚えたサケブシッポを採用しました。最後にこの5匹では神速の通らない霊に対する立ち回りが窮屈だったため、不意打ちを覚えるアラブルタケを採用して構築の完成です。

 

【個体解説】

カイリュー@シルクのスカーフ

198(252)-204(252+)-115(0)-x-121(4)-100(0)

しんそく/ドラゴンクロー/はねやすめ/まもる

特性:マルチスケイル

テラスタイプ:ノーマル

 構築の中核①です。羽休めで詰ませる動きと神速で抜いていく動きを盤面に応じ使い分けることが出来、7世代シングルのメガボーマンダを彷彿させるポケモンでした。

 神速のリーチを伸ばすため、持ち物にはシルクのスカーフを採用しています。ノーマルテラス適性が採用理由の一つであり、このアイテムを持たせることに特に違和感はありませんでした。こう書くとテラス前提の型のようにも聞こえますが、実際はテラス/非テラスどちらの運用もしています。竜飛の耐性が有効な場面は少なくなく、寿司やイダイナキバ系統に対しては非テラスで詰めに行く場面も多かったです。

 

ヘイラッシャ@たべのこし

257(252)-120(0)-135-(0)-x-126(236+)-58(20)

ウェーブタックル/あくび/みがわり/まもる

特性:てんねん

テラスタイプ:じめん

 構築の中核②です。単体としての性能が高いポケモンであり、ピンで採用することに対してとりわけ抵抗はありませんでした。

 天然により自然と能力上昇系のギミックに耐性を持てるポケモンです。具体的には寿司と保険アルマ系統です。今作は過去作と比べ対策必須の強力な組み合わせが多く、かといってそれらに対し専用の対策枠を選出する組み方では構築全体のパワーが落ち選出拓にもなるため、自然と耐性を拾えるポケモンは重要な立ち位置にいると思っています。

 身代わりは地割れと選択かなと思いますが、地割れを打つ場面がよく分からなかったためこちらになりました。盤面を濁しながら自然とアドバンテージを取れるほか、ヘイラッシャミラーやキョジオーン、バレル辺りに優位に立てます。自分の立ち回りの好みとしても、こちらの方が合っていました。

 テツノカイナを意識した地面テラスでの採用ですが、そこまでしなくともテツノカイナには勝てることがわかったため、テラスタイプは変更の余地があります。鋼への耐性を残したまま水の弱点を消せる電気テラスに強い興味があります。

 

ウインディ@バンジのみ

197(252)-178(252+)-100(0)-x-101(4)-115(0)

フレアドライブ/しんそく/とおぼえ/まもる

特性:いかく

テラス:ノーマル

 威嚇枠としての採用ですが、そもそも今作に威嚇枠という枠が必要なのかという疑問はあります。とはいえ無難に性能は高く、採用しておけば大きな間違いはないので、個人的には7世代シングルのミミッキュ枠です。

 鬼火持ちの個体が多いポケモンですが、外しや炎テラス等の裏目が多く、リスクに対するリターンが見合ってないと思い採用を見送りました。鬼火を打つなら素早さが欲しいけれども、素早さのために火力や耐久を削りたくないというのも理由の一つです。

 遠吠えはサイクル過程の任意のタイミングで攻めに移行するために使う技です。カイリューの神速やヘイラッシャの欠伸の圧力もあり、積めるタイミングは意外と多いです。採用率の低い技であり、相手視点からは見えない勝ち筋を作ることができます。

 

サーフゴー@きあいのタスキ

163(4)-x-115(0)-203(252+)-111(0)-136(252)

ゴールドラッシュ/シャドーボール/わるだくみ/まもる

特性:おうごんのからだ

テラスタイプ:はがね

 カイリューラッシャで詰ませる流れを作るために、序盤の立ち回りを楽にするポケモンを入れたいです。この枠は襷枠が適当だろうと思い、襷適性からサーフゴーを採用しました。具体的にはノーマル耐性と一致テラス適性、高火力全体技の存在などを評価しています。

 対策必須の並びが多いという話と紐付けて、選出択の緩和になる気合いの襷の重要度が高いルールです。一方で、全体技に巻き込まれやすいアイテムでもあり、環境に対する依存度が高く扱いの難しさを感じています。匿名性の高い襷ポケモンは初見の相手に強い一方で、バレたら終わりの欠点を抱えており、長期的に見て強いポケモンかと言われると疑問が残ります。襷枠抜きに強い構築が組めるのであれば、その方が完成度は上がるのかなと思いました(自分には無理でした……)。

 

サケブシッポ@オボンのみ

214(188)-x-119(0)-128(252+)-135(0)-140(68)

サイコキネシス/マジカルシャイン/ほろびのうた/トリックルーム

特性:こだいかっせい

テラスタイプ:ノーマル

 トリックルームという技が好きだったことから、トリックルームを覚えるポケモンの中で、安定した耐久を持つサケブシッポを採用しました。攻めるために押す技というよりかは、立ち回りの中で柔軟に押していく使い方をします。

 相手にかける負担を大きくするためにC補正での採用です。見えないアンコ金縛りの圧力からか、C振りはよく刺さった印象でした。使用感としてはHCクレセリアに近く、火力の高さに助けられる場面はかなり多かったです。

 滅びの歌は詰めの場面で使うほか、独特の流し性能を見込んで打つ場面があります。悪巧みサーフゴーと組み合わせて使うことが多く、独自の勝ち筋を作れる面白い技でした。

 

アラブルタケ@とつげきチョッキ

218(252)-196(252+)-119(0)-x-120(4)-75(0)

タネばくだん/かみくだく/ふいうち/インファイト

特性:こだいかっせい

テラスタイプ:ほのお

 構築全体が低速気味で、先制技を軸に戦うため、神速の通らない霊への立ち回りが不安定でした。そこで、霊に通る先制技持ちの中から、不意打ちを強く使えるアラブルタケを採用しました。

 元々はグレンアルマを意識した噛み砕く/不意打ち/胞子/守る@オッカという構成でしたが、技範囲が狭く選出しにくい、草テラスやゴーグルのケアが難しいなどの不満点があり、攻撃範囲を広げた突撃チョッキでの採用に踏み切りました。特定の並びをメタるためだけに汎用性を落とした型を使うべきではないということもあり、こういった型の方が扱いやすかったです。

 変更余地があるとすればインファイトの枠でしょうか。ドドゲザンが重いため採用した技ですが、行動択になるため安定しません。ドドゲザンは立ち回りでなんとかするとして、クリアスモッグか花粉団子を採用した方が構築としては綺麗かもしれません。

 

【まとめ】

 よく分からない構築だと思います。こちらから行動を押し付けることはほぼなく、相手の行動を見ながら緩やかにアドバンテージを確保していくような動きしか取れません。相手が想定するであろう型からは少しずつズレていることもあり、安定行動をしているうちに自然と有利になるように組んでいるつもりです。自分としてはかなり好きな構築に仕上がったのですが、分かりやすく強い構築かと言われると微妙だと思います。

 特定の並びに依存することがない(各ポケモンシナジーがないわけではありませんが)、グッドスタッフ気味の組み方であり、考え方としては厨パやchalkfに近いのかなと思います。コノヨザルが少々重いですが、構築単位で無理な相手はおらず、立ち回り次第で誰にでも勝てるため使っていてとても楽しい構築でした。

 レギュCに人が流れていたこともあり、過疎ルールではあったものの、そこそこ良い順位を取れたのは素直に嬉しいなと思います。こんな構築でもこれくらいの順位は取れるんだなくらいに思ってくれれば幸いです。